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蒔野の長い指は、速い旋律を惚れ惚れするほど正確に駆けた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:29% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......楽章の宗教的アンダンテは、荘厳なミサに託された祈りの行方を、聖堂の遥か彼方の天井の反響に探って、最後は瞑目するようなハーモニクスで、第三楽章のアレグロへと至る。蒔野の長い指は、速い旋律を惚れ惚れするほど正確に駆けた。彼がこのアレグロを弾き始めると、〝超絶技巧〟に対しては、断固として警戒せねばならないと信じている狷介な趣味人たちでさえ、完璧さとは──それも、かくも不完全な人間......
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ギター・バイオリン・弦楽器の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
(チェロ)セロを取り上げてボロンボロンと糸を合わせてドレミファソラシドとひきました。
宮沢賢治 / セロ弾きのゴーシュ
その時バイオリンがまた鳴った。今度は高い音(ね)と低い音が二、三度急に続いて響いた。それでぱったり消えてしまった。三四郎はまったく西洋の音楽を知らない。しかし今の音は、けっして、まとまったものの一部分をひいたとは受け取れない。ただ鳴らしただけである。その無作法にただ鳴らしたところが三四郎の情緒によく合った。不意に天から二三粒落ちて来た、でたらめの雹のようである。
夏目 漱石 / 三四郎 amazon
関節をだるくするようなギターの音
平林 たい子 / 桜「平林たい子全集 2」に収録 amazon
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「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
20 分も早くついてしまったのに、弁天堂の前に父はいた。 あっさりと、あっけなくいた。
吉本 ばなな / 血と水「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
それからやがて――どれくらい泣いていたのだろう――もうこれ以上泣くことができないというポイントが訪れた。感情が目に見えない壁に突きあたったみたいに、涙がそこで尽きた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
(闇の中で)盲人のようにそのまわりを 掌 でさすった
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
コップの中身を一気に飲んで満足そうに息を吐く。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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座敷のあちこちで話が盛り上がり、お互いによその話し声に負けないようにと大声を出し合っているので、それらが混ざり合い騒音となって聞こえている。
乾 くるみ / イニシエーション・ラブ amazon
伊吹の声が、私のすぐ横で薄暗い空気を揺すっている。 私はその振動を、鼓膜で齧るようにゆっくり耳の中に吸い込みながら歩いていた。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
しんとした部屋で波と風の音を聞いていると、孤独を痛いように覚える
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
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