うすい厚揚げふう
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 ページ位置:76% 作品を確認(amazon)
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油揚げ
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......ずみずしいセリが山とつまれて、別のお皿には四つに切った油揚げが並んでいた。その油揚げは、私たちがいつも買っている、黄色っぽくてふわんとたよりないのとはちがって、うすい厚揚げふうで、しっかりしていた。 よいセリがあってよかった、と彼女はうれしそうに言ったが、セリは何とか手に入るにしても、これほど立派な油揚げは東京では手に入らない。東京で......
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じゅんじゅん焼けてまだ煙の出ている油揚げをお皿に移して、すぐ醤油をかけるとばりばり跳ねる
内田百閒 / 御馳走帖 amazon
油揚げは、豆腐製造のついでに作られるものである。生まれながらに、傍流の運命を背負わされてこの世に送り出されてきた。《…略…》豆腐に比べ、油揚げは容姿も見劣りがする。 豆腐が、白く瑞々(みずみず)しい肌と、立体感あふれる容色を誇っているのに対し、油揚げはその容姿偏平、色浅黒く、肌には見苦しいシワさえ深く刻まれている。
東海林 さだお「タコの丸かじり (文春文庫)」に収録 amazon
黄色っぽくてふわんとたよりない
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
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