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少しでも眠ったのがよかったらしく頭痛も、熱もほとんど治まっていた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:12% 作品を確認(amazon)
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昼寝・居眠り・うたた寝
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......時だったのを覚えている。 目覚めは突然だった。 電気をつけるように、ぱちり、と目が覚めた。 時計を見ると十一時だった。三時間も寝たのか……と思って首を動かした。少しでも眠ったのがよかったらしく頭痛も、熱もほとんど治まっていた。 全くおそろしい土地柄だ。 半開きのドアの向こうから、笑い声とTVの音が聞こえた。窓の外は暗い海と、閉店した店の、白いいすが並んでいるのが見えた。 向こうの部屋......
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ついに毛布のあたたかみのなかにおちこんでね入ってしまった。兵舎のねむりはあたたかだった。彼の硬くなった肉や心はそのなかでやわらかくゆるんで行く……彼は自分の体のなかでまきすぎた時計のゼンマイがもどけにもどけてしまうような気がする。
野間 宏「真空地帯(新潮文庫)」に収録 amazon
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客席には学生風のカップルが一組いるだけで、それもプラスチックのテーブルにうつ伏せになって、ぐっすりと眠っていた。テーブルの上には彼らの頭がふたつとストロベリー・シェイクのカップがふたつ、前衛的なオブジェのように整然と並んでいた。
村上春樹 / パン屋再襲撃「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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