溜め息が出た。零れた溜め息がさらに自分の能力のなさを実感させる。吐いた息が地面に積もるのであれば、豊田の身体はとっくに埋まっている。窒息死だ。
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ ページ位置:42% 作品を確認(amazon)
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嘆き・嫌でため息をつく
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前後の文章を含んだ引用
......百万円のひとつかみを置いてきた自分を悔いる。胸の中の暗雲が、もくもくと広がりはじめ、途端に不安になった。 失業者の憂鬱が、豊田の身体の中に充満しはじめる。また、溜め息が出た。零れた溜め息がさらに自分の能力のなさを実感させる。吐いた息が地面に積もるのであれば、豊田の身体はとっくに埋まっている。窒息死だ。「おっさん、おっさん」と言われた。 目の前に男が立っていた。暗くてはじめは分からなかったが、十代としか見えない。背丈は豊田よりも高いが、顔中のニキビが目立つ。「......
単語の意味
身体(しんたい)
溜め息・溜息・ため息(ためいき)
身体・・・人のからだ。肉体。
溜め息・溜息・ため息・・・気苦労や失望、また、感動したときや緊張がとけたときに、思わず出る大きな息。大息(おおいき・たいそく)。長息(ちょうそく)。
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嘆き・嫌でため息をつくの表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
「あーあ」と誰かが 溜息 をした。私はこれほど単純な絶望の声を聞いたことがない。それはかなり太くて低い、しかし響のない乾いた声で、長く後を引いた。七人の仲間の誰が放った声か、推測することは出来なかった。それほどそれは人間の声と似ていなかったのである。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
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深夜の便器のような長嘆息
開高 健 / 飽満の種子「珠玉・花終る闇 (開高健全集)」に収録 amazon
知らぬうちに零した溜め息が足元に積もっているように感じ、足が抜けなくなるのではと不安を覚える。
伊坂 幸太郎 / アイネクライネナハトムジーク amazon
褌(ふんどし)のようにバカ長い嘆息を洩らさざるを得なかった。
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
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