戦争で大空襲を受けたあとの町そのものだった。

（震災で）廃墟になったような大都会の光景

根津の電車通りはみみずのように野宿の群がつらなっていた。

隕石落下により、神社を中心とした広範囲が瞬時に壊滅した。家屋や森林の破壊に留まらず、衝撃により地表ごと大きくえぐられ、直径ほぼ一kmにも及ぶクレーターが形成された。さらに五km離れた地点でも一秒後にはマグニチュードの揺れが伝わり、十五秒後には爆風が吹き抜け、町の広範囲が甚大な被害に見舞われた。最終的な犠牲者は五百人以上にのぼり、それは町の人口の１／３にあたる。

北斗の拳の世界観さながらに、瓦礫の荒野と化した街

山脈は低くなり丘と谷が 錯綜 して来た。 磯波いそなみ のようにまくれ返った頂上を並べた低い丘が、海岸方面に連り、道はその裏側を 廻った。

はるか高い丘の辺りは雲にかくれた黒い日に焦げ

町の六時は明るいけれど、 山間 の集落は森に遮られて太陽の最後の光が届かない。

急峻な森の坂道をあえぎあえぎのぼる

このあたりは高台になっているらしく、目の下に商店街がひろがってみえる。屋根もガラス窓も看板も、みな 蜜柑色に輝いていた。