ねむの花が桃色に咲いて
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:51% 作品を確認(青空文庫)
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花
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前後の文章を含んだ引用
......自分を振りかえって見返してみようにもみんな遠くに飛んでしまっている。お由さんは肺が悪いので、診てもらうのを厭がっていた。時ちゃんを待ちながら、寺の庭を見ているとねむの花が桃色に咲いて、旅の田舎の思い出がふっと浮んできた。 夜、鼠花火を買って来て燃やす。 チップ一円二十銭也。 (六月×日) 昼、浴衣を一反買いたいと思って街に出てみると、肩の薄く......
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(マロニエの花)街路樹の黒く茂った葉の中に、蝋燭 を束ねて立てたような白いほの/″\とした花
岡本かの子 / 巴里祭
直立した 花梗 の上に、固く身をすぼめた花冠が、音楽のように、ゆるやかに開こうとしていた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
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鉄色にさびた街路樹の梢 に雀の飛んでいる
林芙美子 / 新版 放浪記
今年の新葉も去年の古葉も、同じ黒みどりの漆を溶かしたような濃い色となって、魚の鱗のように重なり合う
水上 勉 / 越前竹人形 (1980年) amazon
(白樺はよく燃える)白樺の皮へ火をつけると、ぬれたままカンテラの油煙のような真っ黒な煙を立ててボウボウ燃える
志賀 直哉 / 焚火 (1953年) amazon
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