何もかも振り捨てて私は生れて初めて恋らしい恋をしたのだわ。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:51% 作品を確認(青空文庫)
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恋愛・恋する・恋心
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......ていた。 「私はいよいよ決心したのよ、今晩これから一寸遠くへ都落ちするつもりで、実は貴女の顔を見に来たの。」 こんなにも純情なお君さんがうらやましくて仕方がない。何もかも振り捨てて私は生れて初めて恋らしい恋をしたのだわ。ともお君さんは云うなり。 「子供も捨てて行くの?」 「それが一番身に堪 えるんだけれども、もうそんな事を言ってはおられなくなってしまったのよ。子供の事を思うと空おそろ......
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恋愛・恋する・恋心の表現・描写・類語(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(好きな人を想う)彼を無意識に疲れさすその面影
岡本かの子 / 巴里祭
自分の中に何かが芽生えるのを感じた。 たとえて言えば、気持ちのいい春の 宵、あまりよく知らないけれど好意を持っている女性と待ち合わせをしていて、どこに食事に行こうか、飲みに行こうかと考えながら電車に乗っているときのような浮かれた感じ、今晩やれるかやれないかとかまったく考えなくても、そのひとの整った立ち居ふるまい、私のために装われたスカーフの 柄 とかコートのすそとか笑顔とかをみていると、まるで遠くの美しい風景を見ているように、自分の心までもがきれいになったような気分になれる感じ、ずっと失われていたそういううきうきするものがそのとき、 香るようにふっとよみがえったのだ。
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
夢にみるほど恋いこがれて
林芙美子 / 新版 放浪記
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(初めての性交体)邦彦はまち子の体をまさぐった。ずっと昔からその 術 を知っていたようにふるまえることが不思議だった。まち子が自分をひたすら待ち望んでいることまで、はっきりわかるのだった。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
ただ、炬燵で抱き合っている 間 に直子は 嘗て経験しなかった不思議な気持から、頭のぼんやりして来るのを感じた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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