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洋子は、早苗が否定しないのを見て、目を閉じ、現実の世界から落剝してしまいそうな繊細な震えを、眉間の皺からその美しい額へと走らせた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:82% 作品を確認(amazon)
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驚いた表情
夢のよう・現実味がない
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前後の文章を含んだ引用
......た。 何の話か、わからないふりをするのは、もう手遅れだった。早苗は、洋子の眼差しに射竦められ、あまりにも正直に、既にその表情で、自らの罪を認めてしまっていた。 洋子は、早苗が否定しないのを見て、目を閉じ、現実の世界から落剝してしまいそうな繊細な震えを、眉間の皺からその美しい額へと走らせた。そして、小さく首を横に振った。 早苗は、その様子を、放心したような面持ちで眺めていた。それから、これまで必死で抱えてきた秘密の一切合切を、これを機に、みんな放り......
単語の意味
眉間(みけん・びかん・まゆあい)
眉間・・・眉(まゆ)と眉の間。額の真ん中。
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夢のよう・現実味がないの表現・描写・類語(ものの性質・特徴のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(現実感がない)食事の間じゅう、十和子は一種の浮揚感につきまとわれている。椅子にすわってものを食べている身体から少し浮き上がったところに自分がいるような、あるいは、いつか水島に贈ったガラスのペーパーウェイトのなかのあの気泡によく似たものが、しきりと体内から逃れ出ようとしているような、そんな感じ。無重力とはいわないが、宇宙船の内部の人工的に作りだされた重力場にいる、そんなぎこちなさ。《…略…》夢だ。こんなふうにどうしても身体が浮いているのが夢であることの証拠だ。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
何だか自分の事を書いた探偵小説を読んでいるような、夢見ているような気持になって
夢野久作 / ドグラ・マグラ
泰山を動かすような空想になってしまう
梶井基次郎 / のんきな患者
センチメンタルな少女らしい夢
林芙美子 / 新版 放浪記
眩 ゆい外の光景を 眺めると、だんじりも船の群れも、遠い夢の中の 煌めきのように思われる。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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しばらくは呆然 として瘧 の落ちた病人のように坐っていた
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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愛想笑いで場を取り繕った。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
素顔とセーターの白が、夕やみの中で半月みたいにぼんやりとあかるく浮いて見えた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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むせぶばかりの深い愛着を覚えて
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
目の錯覚かもしれないと思って、そのとき何度も目を閉じたり頭を振ったりしてみた
村上春樹 / 象の消滅「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
庭木の枝を撓めるように、思いどおりにできる
山本 周五郎 / 髪かざり amazon
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