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歩き出してはみたけれど、それは家を目指して歩いていたわけではなく、ただ肉体に従い引きずられているような感覚に近かった。《…略…》自分の肉体よりも少し後ろを歩いているような感覚で、肉体に対して止まるよう要求することはできなかった。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 ページ位置:0% 作品を確認(amazon)
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憂鬱・気分が晴れない
だるい・気分が重い・倦怠感
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前後の文章を含んだ引用
......った。どこでもないような場所で、乾ききった排水溝を見ていた。誰かの笑い声がいくつも通り過ぎ、蟬の声が無秩序に重なったり遠ざかったりしていた。ついにきっかけもなく歩き出してはみたけれど、それは家を目指して歩いていたわけではなく、ただ肉体に従い引きずられているような感覚に近かった。僕の肉体は明治通りを南へ歩いて行くようだったけれど、一向に止まる気配を見せなかった。 自分の肉体よりも少し後ろを歩いているような感覚で、肉体に対して止まるよう要求することはできなかった。表参道とぶつかる原宿の交差点に近づくと、急に人が増えたように感じた。いや、少し前から人は増えていたのだと思う。人波にのまれ、あらゆる音が徐々に重なったが、自分の......
単語の意味
肉体(にくたい)
肉体・・・肉から構成されている体。生きている人間の体。生身の体。
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自分を終始とりかこみ窒息させようとする膜のようなもの
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
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有吉 佐和子 / 三婆 amazon
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沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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