TOP > 風景表現 > 地上の動物 > 犬が吠える、威嚇する・咆哮
(夜の寝床で、肺結核のため)肺の軋 む音だと思っていた杳 かな犬の遠吠 え。
梶井基次郎 / 冬の日 ページ位置:25% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
就寝前に聞こえる音
犬が吠える、威嚇する・咆哮
結核
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......陰鬱な心の底で呟 いた。 「おやすみなさい、お母さん」 撃柝の音は坂や邸の多い堯の家のあたりを、微妙に変わってゆく反響の工合で、それが通ってゆく先ざきを髣髴 させた。肺の軋 む音だと思っていた杳 かな犬の遠吠 え。――堯には夜番が見える。母の寝姿が見える。もっともっと陰鬱な心の底で彼はまた呟 く。 「おやすみなさい、お母さん」 堯 は掃除をすました部屋の窓を明け放ち、籐 の寝椅......
単語の意味
犬・狗(いぬ)
犬・狗・・・1.イヌ科の哺乳動物。大昔から人間に飼育されてきた家畜。従順で賢く、家やヒツジの番をしたり、犯人捜査や目や耳の不自由な人の導いたりもできる。
2.(あちこちとかぎ回るところから)他人の秘密などをかぎ回って報告する者。スパイ。まわしもの。間者(かんじゃ)。
2.(あちこちとかぎ回るところから)他人の秘密などをかぎ回って報告する者。スパイ。まわしもの。間者(かんじゃ)。
ここに意味を表示
就寝前に聞こえる音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
私は風邪をひいた時の小さな子供のように、みんなの声をぼんやりと幸福に聞いていた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
夜更けの街道をトラックが地響きをたてて坂を降りて行く。
林芙美子 / 新版 放浪記
私は哲生のたてる物音を子守歌のように頼もしく感じて眠りについた。
吉本 ばなな / 哀しい予感 amazon
このカテゴリを全部見る
犬が吠える、威嚇する・咆哮の表現・描写・類語(地上の動物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
芥川龍之介 / 偸盗
柴犬が鼻筋に 獰猛 な皺を寄せて、低く 唸っている。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
嵐のように激しく吠えはじめた。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
結核の表現・描写・類語(健康・体調・病気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
楽譜が僕の眼にいぶかしい暗号のように映った。
福永 武彦 / 草の花 amazon
吐息が聞こえるほど静か
池井戸 潤「民王 (文春文庫)」に収録 amazon
靴音が、夜の闇を歩く獣のようにひたひたと低い音で鳴る
中上 健次 / 枯木灘 amazon
「睡眠・眠る・寝る」カテゴリからランダム5
今にも破れそうな薄い眠りに包まれた蒔野
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
とろんと眠気がさしてくる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「地上の動物」カテゴリからランダム5
(坂道をのぼる馬)馬は 渾身 の力をふりしぼった。 代赭色 の体に奇怪な 力瘤 が盛りあがり、それが陽炎の中で 烈しく震えた。夥しい汗が腹を伝って路上にしたたり落ちていく。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
喉をならし眼をつむり美女のように濡れた小鼻をふるわせて啼いている
大江 健三郎 / セヴンティーン「性的人間 (新潮文庫)」に収録 amazon
眠りの神が背負って歩くぶわぶわの袋のように垂れ下がった象の尻が、ゆたりゆたりと竹林の日向を揺れて行った。
川端 康成 / 春景色「伊豆の踊子・温泉宿 他四篇 (岩波文庫)」に収録 amazon
「健康・体調・病気」カテゴリからランダム5
注意して見なければわからないぬほどの白い怪我
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
睡眠・眠る・寝る の表現の一覧
地上の動物 の表現の一覧
健康・体調・病気 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ