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(食べるものがない)果てしもなく砂に溺 れた私の食慾は、風のビンビン吹きまくる公園のベンチに転がるより仕ようがない。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:56% 作品を確認(青空文庫)
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空腹・餓え・お腹が鳴る
生活苦・貧しい暮らし(日々)
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前後の文章を含んだ引用
......かざしていると、その本の群立が、大きい目玉をグリグリさせて私を嗤 っているように見える。障子の破れが奇妙な風の唄をうたっていた。ああ結局は、硝子 一重さきのものだ。果てしもなく砂に溺 れた私の食慾は、風のビンビン吹きまくる公園のベンチに転がるより仕ようがない。へへッとにかく、二々が四である。たった一枚のこっている、二銭銅貨が、すばらしく肥え太ったメン鶏にでも生れかわってくれないかぎり、私の胃のふは永遠の地獄だ。歩いて......
単語の意味
溺れる(おぼれる)
砂(すな)
溺れる・・・1.水の中で泳げなくて、苦しくてもがく。
2.心を奪われる。ひどく夢中になる。「ギャンブルに溺れる」
2.心を奪われる。ひどく夢中になる。「ギャンブルに溺れる」
砂・・・岩石が細かくなったもの。岩が徹底的に砕かれたもので有機物が含まれていない。そのため、土(有機物が含まれる)と違って、植物は育ちにくい。砂場や砂漠に雑草が生えにくいのもこのため。
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(やっとありついた食事)どんな思いでメロンパンを食べただろう。一口かじるごとに甘さが口いっぱいに広がり、食べること、生きていることの喜びをかみしめながら、大切に飲み込んだのではないか。絶望の中に、小さな灯りがともったのではないか。
湊 かなえ / 罪深き女「ポイズンドーター・ホーリーマザー (光文社文庫)」に収録 amazon
朝から何も食べていなかったので、ぐったりとソファーに坐り込んだ。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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朝から晩まで働いて、六十銭の労働の代償をもらってかえる。土釜を七輪に掛けて、机の上に茶碗と箸 を並べると、つくづく人生とはこんなものだったのかと思った。ごたごた文句を言っている人間の横ッ面をひっぱたいてやりたいと思う。
林芙美子 / 新版 放浪記
久しくお茶にも縁が無く、甘いものも口にしたことがない。
林芙美子 / 新版 放浪記
私の苦しみなんて、彼女から言えばコッケイな話かも知れない。
林芙美子 / 新版 放浪記
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存在を忘れるほどおとなしかった
吉田修一「悪人」に収録 amazon
顔は酒のために色がうす白くかわり、眼尻がくずれてしまっていて汚かった。
野間 宏「真空地帯(新潮文庫)」に収録 amazon
グウグウ鳴る腹の音を聞くと、私は子供のように悲しくなって来て、遠く明るい廓 の女達がふっと羨 ましくなってきた。
林芙美子 / 新版 放浪記
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風に吹き寄せられた落ち葉のような共同生活
辻井 喬 / 暗夜遍歴 amazon
ただ星の下で眠りたかった。 朝の光で目覚めたかった。
吉本 ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
イエスであろうと、お釈迦 さまであろうと、貧しい者は信ずるヨユウなんかないのだ。宗教なんて何だろう!
林芙美子 / 新版 放浪記
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