新らしい陶器 を買っても、それを壊 して継目 を合せて、そこに金のとめ鎹 が百足 の足のように並んで光らねば、その陶器 が自分の所有になった気がしない
岡本かの子 / 巴里祭 ページ位置:22% 作品を確認(青空文庫)
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所有
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前後の文章を含んだ引用
......嘲笑とに価する特色を発見出来るようになって始めて惻々 たる憐れみと愛とが蘇るというのだ。淋しくしみ/″\と妻を抱きしめる気持になれたのだ。何たる没情。何たる偏奇。新らしい陶器 を買っても、それを壊 して継目 を合せて、そこに金のとめ鎹 が百足 の足のように並んで光らねば、その陶器 が自分の所有になった気がしないといったあの猶太 人の蒐集家サムエルと同じものを新吉は自分に発見して怖 しくなった。あのとろんとして眼窩の中で釣がゆるんだらしく、いびつにぴょく/\動いている大きな......
単語の意味
百足・蜈蚣(むかで)
百足・蜈蚣・・・ムカデ綱の節足動物の総称。体は平たく、ミミズのように細長い。輪のような節がたくさんあり、節ごとに一対の足がある。毒をもち攻撃的な特徴が武家に好まれた。足がたくさんあるので「客足がつく(=客がたくさん入る)」などと縁起物にされることもある。
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港の入口の暗礁へ一隻の駆逐艦 が打 つかって沈んでしまった
梶井基次郎 / 海 断片
行一が大学へ残るべきか、それとも就職すべきか迷っていたとき、彼に研究を続けてゆく願いと、生活の保証と、その二つが不充分ながら叶 えられる位置を与えてくれたのは、彼の師事していた教授であった。
梶井基次郎 / 雪後
(禁酒の)一中絶は丹念に巻きたる糸の鞠を落すが如し。一度にして労を失うこと何尺なるを知らず。
佐々木 邦 / 奇人群像 amazon
たがいにからみあった味がなんともおいしい
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
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