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ある日の晩大町という所を散歩していたら郵便局の隣に蕎麦とかいて、下に東京と注を加えた看板があった。《…略…》東京と断わる以上はもう少しきれいにしそうなものだが、東京を知らないのか、金がないのか、めっぽうきたない。畳は色が変わっておまけに砂でざらざらしている。壁は煤でまっ黒だ。天井はランプの油烟でくすぼってるのみか、低くって、思わず首を縮めるくらいだ。ただ麗々と蕎麦の名前をかいて張りつけたねだん付だけはまったく新しい。なんでも古いうちを買って二、三日まえから開業したに違いなかろう。
夏目 漱石 / 坊っちゃん 作品を確認(amazon)
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店内の雰囲気
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単語の意味
煤(すす)
麗(うらら)
燻る・燻ぶる・燻ぼる(くすぶる・くすぼる)
砂(すな)
首・頸・頚(くび)
麗麗・麗々(れいれい)
・・・1.煙の中に含まれる黒色の粉。
2.黒く天井や壁のすみにくっ付いた、ちりやほこりの塊。
・・・気候や気分が、晴れ晴れとして心地のいい感じ。わだかまりのない、ほんわかした感じ。「うららか」と同じ意味。
燻る・燻ぶる・燻ぼる・・・1.火が燃え上がるでもなく、消えるでもない、煙だけ出した状態である。
2.人の状態が好ましくない段階で、留まっている。
3.不平不満を持ったまま、引きこもって過ごす。
4.煙のすすで黒く汚れる。すすける。
・・・岩石が細かくなったもの。岩が徹底的に砕かれたもので有機物が含まれていない。そのため、土(有機物が含まれる)と違って、植物は育ちにくい。砂場や砂漠に雑草が生えにくいのもこのため。
首・頸・頚・・・1.頭と胴体をつなぐ細い部分。頸部(けいぶ)。また、「頭」そのものを指す場合もある。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
麗麗・麗々・・・派手に飾り立てるさま。はっきりと人目につくさま。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
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