(不思議な感覚を引き起こす歌のようなもの)あれは、歌じゃない。もっと丸ごとのものだ。《…略…》それを歌の次元に翻訳してぶつけてくるのだ。
吉本 ばなな「アムリタ(上) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:98% 作品を確認(amazon)
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歌声・歌う
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......その迫力といったらすごい、人間相手の比ではない……って、コズミが言ってた。」「彼、奥さんを熱愛してるのね。」「そうそう。」「でも、あんなものはじめて聴いた。」 あれは、歌じゃない。もっと丸ごとのものだ。弟が見たり聞いたりしているものに近い。それを歌の次元に翻訳してぶつけてくるのだ。誰もが人生のどこかで見たり感じたりしたこと、その匂い、涙、生の手ざわり、触れなかった悔しさ、光と神様のこと、地獄の炎のこと。そういうことみんな。何となくすごい、......
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歌声・歌うの表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
その甘い声を私はどこかで聞いたことがあったけれど、なんだかぎゅっと抱かれるような感じがした。この世のみにくいことたまらないことが外側にあっても、自分の内側が大丈夫だったら大丈夫、そういう気持ちになる声だった。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
高音になると目を細め、喉の筋を懸命に伸ばして正しい音程を保とうとした。
小川 洋子 / 先回りローバ「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
声があんまり高くてきれいなので気持ちよくなって
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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(客の)喧騒が僕の頭の中で大きくなったり小さくなったりした。まるで現実との接触が近づいたり離れたりしているみたいに。彼の端正な十本の指がテーブルの上にきちんと組み合わされていたのを覚えている。現実との接触が遠くはなれると、それは精巧な細工みたいに見えた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
表情を欠いた中立的な声だ。高くもなく低くもない。硬すぎもせず柔らかすぎもしない。飛行機の発着時刻や株式市況を告げる声だ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
やさしい一息に続く言葉で、そよ風のように囁きました。
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
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