森につづく通りの並木は、マロニエの大木だった。青葉がかくれるほど、白い花が空に向って咲いている。
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
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並木道
マロニエ
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前後の文章を含んだ引用
......くのもいやな気持だった。いままでエッフェル塔の近くにも、モンマルトルにも、凱旋門の横にも住んだことがあったが、こんなに美しい眺めのところに住んだことはなかった。森につづく通りの並木は、マロニエの大木だった。青葉がかくれるほど、白い花が空に向って咲いている。マロニエの花ってこんなにたくさん咲くものかといまさらおどろいた。*パリに着いたのは、お昼前だった。旅の疲れであまりお腹はすいていなかったけれど、久しぶりにおいし......
単語の意味
青葉(あおば)
青葉・・・青々とした草木の葉。とくに、初夏のころの青々とした木の葉。新緑。
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木におおわれたトンネルのような道
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
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岡本かの子 / 母子叙情
白い花を載せた浅緑の葉や、赤い花を包んだ深緑の葉
岡本かの子 / 巴里のキャフェ
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雨が降れば泥濘と化する道は天気になると乾いて灰のようになる。
火野 葦平 / 麦と兵隊 amazon
線路沿いの国道から一本南寄りの細い道に入ると、人のざわめきが急に遠のいてゆく。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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ザ、ザ、ザッ――と野分のように、男女のうしろで、草が鳴った。
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(百日紅)私の知るかぎりの百日紅はみな暑くるしい、ときには 獰猛 な感じすら受ける花であるのに、「伽羅」に植わっていたそれだけは、なぜか別物のように上品で、 静謐 な感じがした。つややかな幹も、葉も、薄くれないの花も。
浅田次郎 / 伽羅「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
阿弥陀堂の森で葉の真中に黒い 小豆 粒 のような実を一つずつ載せている小さな 灌木 を見た。 掌 に大切そうにそれを一つ載せている様子が、彼にはいかにも信心深く思われた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
雑木林の枝が風で吹かれて何事かを囁いているよう
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
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