おりから、雲の峰が一つ、太陽の道に当たったのであろう。あたりが翛然 と、暗くなった。
芥川龍之介 / 偸盗 ページ位置:4% 作品を確認(青空文庫)
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曇り空・曇天
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前後の文章を含んだ引用
......ゃない。――それより、今夜の相手は、曲がりなりにも、藤判官 だ、手くばりはもうついたのか。」 太郎は、日にやけた顔に、いらだたしい色を浮かべながら、話頭を転じた。おりから、雲の峰が一つ、太陽の道に当たったのであろう。あたりが翛然 と、暗くなった。その中に、ただ、蛇 の死骸 だけが、前よりもいっそう腹の脂 を、ぎらつかせているのが見える。 「なんの、藤判官だといって、高が青侍の四人や五人、わたしだって、昔とったき......
単語の意味
峰・峯・嶺(みね)
雲の峰(くものみね)
雲の峰・・・山の峰のようにわき立つ、夏の雲。入道雲。
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曇り空・曇天の表現・描写・類語(晴れ・曇りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
重くるしい雲の剥げかかった曇り日
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) amazon
雲は太陽を 覆いかくして鉛色に低くたれこめていた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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ズボンもプレスがされていて、そこに窓から差しこんだ黄昏の陽が染みのようにあたっていた。
遠藤 周作 / 影法師 amazon
濁った雲のなかに白い太陽が光り
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
晩春の午後の陽の光が引き潮のようにおとろえて行った
大江 健三郎 / セヴンティーン「性的人間 (新潮文庫)」に収録 amazon
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