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この別館というのがまた奇妙な代物ではあったが、少くともそれには一貫したテーマが感じられた。「思想の相反性」とでもいうべきものである。一頭の驢馬が左右に同量のかいばを置かれて、どちらから食べ始めればいいのかを決めかねたまま餓死しつつあるといった類いの哀しみがそこには漂っていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:21% 作品を確認(amazon)
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釣り合わない
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前後の文章を含んだ引用
......れた。それがまちがいのもとだった。おそらく雷に焼かれてしまうべきだったのだ。 塔からは荘重な屋根つきの渡り廊下が出ていて、それは一直線に別館へとつながっていた。この別館というのがまた奇妙な代物ではあったが、少くともそれには一貫したテーマが感じられた。「思想の相反性」とでもいうべきものである。一頭の驢馬が左右に同量のかいばを置かれて、どちらから食べ始めればいいのかを決めかねたまま餓死しつつあるといった類いの哀しみがそこには漂っていた。 母屋の左手にはそれと対照的に平家の日本家屋が長く伸びていた。生垣があり、よく手入れされた松があり、品の良い廊下がボウリング・レーンみたいにまっすぐ続いている。......
単語の意味
代物(しろもの)
類・類い(たぐい)
驢馬(ろば)
代物・・・物や人を、評価を交えて言う言葉。価値のあるものや、取るに足らないもの。
類・類い・・・同じ程度のもの。同じ種類のもの。同類。同種。比(比い)とも書く。
驢馬・・・ウマ科の哺乳動物。馬より小さく毛色は灰色か褐色。頭が大きくて耳が長いのが特徴。馬より頑丈で労役に耐えるため昔から家畜として飼育されている。
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