「いやですぜ、顔を見て。――顔がさなぎに似ているなんぞは」 「人間のさなぎは、老人 ばかりじゃねえ。俺なんぞも、若いさなぎの方だろうよ」
吉川英治 / 無宿人国記 ページ位置:60% 作品を確認(青空文庫)
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動物に似た人の印象
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......腰にさしたのが飯の種です。出店は、諸国の桑 ある所、住居は、繭の中とでもいいましょうか、いやもう、のん気な風来商売で、歩いてばかりおりまする」 「繭買か。なるほど」 「いやですぜ、顔を見て。――顔がさなぎに似ているなんぞは」 「人間のさなぎは、老人 ばかりじゃねえ。俺なんぞも、若いさなぎの方だろうよ」 と、自嘲をうかべた。 「御謙遜 で」 と、銀六老人は、首を振って、 「どうして、飯坂あたりの夜ごと日ごと、酒よし、女よしの、あのぶん流し振り、いやもう、恐れ入ったも......
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動物に似た人の印象の表現・描写・類語(人の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
やけに四角い面長で、《…略…》じっと見ていると、銀縁メガネのでかいトノサマバッタと話をしているみたいだ。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
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平静さは静止の状態での勇気である。真に果敢な人間は常に穏やかである。決して驚かされず、何物にもその精神の均衡を乱されない。
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 amazon
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