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行き場のない考えごとを涼しい風がさらってゆく。ビルの谷間にそれは暗くよどんで 闇 をつくる。
吉本 ばなな / らせん「とかげ (新潮文庫)」に収録 ページ位置:21% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......とにした。 暗い街角には人がいない。秋風が一番の主役だ。道を曲がっても曲がっても同じ月光に照らされた淋しい夜だ。透明な空気の中で、時間が変なよどみ方をしている。行き場のない考えごとを涼しい風がさらってゆく。ビルの谷間にそれは暗くよどんで闇をつくる。 店はやっぱり閉まっていた。店の前に彼女はいなかった。その店は輸入物の雑貨屋で、手前がガラス張りのカフェになっている。 そんなふうに何かと何かの境目が溶けそうな......
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閑散・人気(ひとけ)がないの表現・描写・類語(人の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
公園前の通りを走り抜けていく車の数は、ますます少なくなっていた。ついさっき二台前に停まっていた車に若いカップルが乗り込んで走り去った気配が、まだその場に残っているような静まり返った通りだった。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
そこのコーナーだけは、人の渦の目のように静かだった。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
人間がいるとは思えぬほど、イヤに寂莫 とした景色
吉川英治 / 増長天王
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考える・頭を回転させるの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
眉間を険しく寄せて、少し首を傾げた。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
窓から月明かりが四角く映るベッドの中でそれを聞きながら、私は私なりに考えていた。 目が 冴えていた。心も冴えていた。 私の思考は暗やみと月明かりの粒子に混じって、このように繰り返されていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
意味不明の手つきとともに唸り始めた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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夜の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
まるでビロードの幕がゆっくりと降りてくるように、空がだんだん暗くなり
吉本 ばなな / 哀しい予感 amazon
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風を受けるの表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
誰かが教室のドアを開けた。冷たい空気が、愛子の頰を叩く。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
風も、どこから来たのか、どこかものすごく遠いところか、ものすごく近いところか、わからないくらいに自分を丸ごと取り巻いているように感じられる。恐ろしい臨場感だった。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
風は帽子を 被らずにいる彼の髪を 穿つように吹きつけた。そして、 睫毛 が風に吹き倒されるので眼がかゆくなった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
闇が水で洗う魔法にかかったように薄れると、この世は紺色から乳色に変わる
笹沢 左保 / 終りなき鬼気 amazon
夕方で、陽が金色をしていた。空は夜の直前、夜明けにそっくりの状態になる。そして朝とちょうど反対の順番で色を重ねて暮れてゆく。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
すぐ彼は自分の立場を取り戻した。
小林多喜二 / 蟹工船
わたしはずっと天使のようにいちずに願い続けている。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
思案するように足の指という指をじっとたわめる
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
集中力を欠いてくると、いつの間にか、パリの洋子のことを考えていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
「人の印象」カテゴリからランダム5
「密度・集団」カテゴリからランダム5
街路も人気なく、日曜の朝のような感じであった。
宮本百合子 / 伸子
吉川英治 / 増長天王
「風」カテゴリからランダム5
崖の鼻をなめて行く海風のように、野の風は《…略…》首すじへ滑って行く。
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
右に左に、木々は首を振って、枯れた木の葉を散らし続ける。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
ひとかたまりの風が吹き上げてきて、異常に白い顔のまわりで髪がたてがみのように膨らむ。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
崖の花をなめて行く海風のように、野の風が首筋へ滑って行く
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
リボンが、冷たい潮風に千切れそうに靡いている。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
「状態・状況」カテゴリからランダム5
「おばあさん、さっき召し上がったばかりじゃありませんか。そんなに沢山食べたら、おなかこわしてしまいますよ。」 彼は上半身を折り曲げて彼女を覗き込んだ。彼女は時間のはざまに落ちたように、箸を止めて息を飲んだ。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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