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建物や地面がびゅんびゅんと後方に投げ捨てられていく。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル ページ位置:53% 作品を確認(amazon)
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車窓からの風景
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前後の文章を含んだ引用
......右側を、ひたすらにまっすぐ行く。 王子がトランクを持ち、後方の車両へと姿を消した。 木村は窓際に寄り、外の景色を眺める。思いのほか速度が速い。意識して眺めると、建物や地面がびゅんびゅんと後方に投げ捨てられていく。両手首と両足首を繫がれた状態は当然ながら不自由で、楽な姿勢を探すがうまくいかなかった。新幹線がトンネルに入る。轟々と暗い響きが車体を包み、がたがたと窓を震わせる......
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