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死はやおら物憂ものうげな腰を上げて、そろそろとその人に近寄って来る。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:57% 作品を確認(青空文庫)
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寿命・命を燃やす
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前後の文章を含んだ引用
......だ。もうその人は地の上にはいない。ある者は年とともにいくじがなくなって行って、死の姿がいよいよ恐ろしく目に映り始める。そしてそれに近寄る冒険を躊躇ちゅうちょする。そうすると死はやおら物憂ものうげな腰を上げて、そろそろとその人に近寄って来る。ガラガラへびに見こまれた小鳥のように、その人は逃げも得しないですくんでしまう。次の瞬間にその人はもう地の上にはいない。人の生きて行く姿はそんなふうにも思いなされる......
単語の意味
物憂げ(ものうげ)
腰(こし)
物憂げ・・・気持ちがさっぱりしない。なんとなく心にわだかまりがある。だるくて何もかも面倒だ。「物」は、なんとなくそういう感じがすることを表す。
・・・1.胴体の下の方の部分で、上体と下肢(かし)をつなぐ部分。座る姿勢をとったとき、骨盤あたりの折り曲がる部分を漠然という。ウエスト。
2.衣服やはかまの腰にあたる部分。
3.あらゆる物の、腰に相当する部分。中ほどより少し下の部分。
4.紙や布などの、しなやかで破れにくい性質。
5.餅(もち)や粉などの、粘りや弾力。
6.刀や袴など、腰につけるものを数えるときの単位。「刀ひと腰」「袴ひと腰」
7.何かをする際の姿勢や構え。「及び腰」「けんか腰」など。
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沸々とたぎるような、黒い炎をあげてつっ走っていくような、思惟と形象と生命の激しい流れ
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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