萃(人名)は首をかしげて、そのまま黙り込んだ。私も黙った。次に何かを言おうとして顔を上げたら、萃は目を閉じていた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:76% 作品を確認(amazon)
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黙る・沈黙
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前後の文章を含んだ引用
......じゃない?」 私は言った。遠回しに。「やっぱり、堕ろすべきなのかなぁ。」 萃は釈然としないようすで言った。「だって、しょうがなくない?」「そうかしらね……。」 萃は首をかしげて、そのまま黙り込んだ。私も黙った。次に何かを言おうとして顔を上げたら、萃は目を閉じていた。 まるでこの世ではないところの風の音に耳を傾けているように思えた。 どこのだろう? と思うと悲しくなった。 変に白いその肌に、少女の名残のように散ったそばかすの......
単語の意味
首・頸・頚(くび)
首・頸・頚・・・1.頭と胴体をつなぐ細い部分。頸部(けいぶ)。また、「頭」そのものを指す場合もある。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
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黙る・沈黙の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(夜道での会話)もうほとんど立ち止まっている二人を、無灯火の自転車が後ろから追い抜いていく。そこに生まれた小さな風が、沈黙を埋められずに散っていった。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
深い海の底の貝みたいに、どこまでも頑なに沈黙を守っておられる。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
沈黙った女ってしっかりしているものだ。
林芙美子 / 新版 放浪記
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「声・口調」カテゴリからランダム5
冗談なのかどうかもわからなかった。体温を感じさせない、冷気が含まれているような、声だった。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
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