(病室)窓は閉まって、カーテンが引かれている。部屋の中の空気はもったりと重く淀んでいた。薬品や、花瓶の花や、病人の吐く息や、排泄物や、そのほか生命の営みが発する様々な匂いが、分かちがたく入り混じっている。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
病院
室内の雰囲気
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
ここに意味を表示
病院の表現・描写・類語(店・施設のカテゴリ)の一覧 ランダム5
車椅子に座った子供達が黄色いボールを投げ合って中庭で遊んでいる。三人、みんな首がとても細い。捕球しそこなうと一人の看護婦がボールを拾う。一人よく見ると手首から先がツルンとして何もない子供がいて、彼は看護婦がそっと浮かせたボールを腕で打ってゲームに参加している。打ったボールは必ずよそへ逸れるが、子供は歯を見せて笑っていた。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
廊下には消毒薬の臭いに垢くさい臭いが漂っている。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
室内の雰囲気の表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
部屋の中はきちんと片付けられてはいたが、それもある程度までで、それ以上はどうしようもないといった諦めに似た空気があたりに漂っていて、それが僕の気分を幾らか重くさせた。
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
音を閉じこめるために作った刑務所のような巨大なスタジオ
辻 仁成 / グラスウールの城 amazon
十六畳と八畳と六畳との部屋が鍵形 に続いていた。
有島武郎 / 或る女
このカテゴリを全部見る
「室内のようす」カテゴリからランダム5
建築雑誌のグラビアを切り抜いたような優美なキッチン
阿刀田 高 / 来訪者「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
最小限の家具しかなく、がらんとして薄暗かった。広い方の部屋にはツイン・ベッドとドレッサーがあり、ベッドは枠だけの裸だった。死んでしまった時間の匂いがした。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
顔色が黄色く見えるほどその日の空も部屋の中も寂 れていた。
有島武郎 / 或る女
「店・施設」カテゴリからランダム5
(ガスタンク)頭の上に、びっくりするほど巨大なガスタンクが青白い照明を浴びて、気球のように浮かんでいる
阿部 昭 / 阿部昭集〈第4巻〉父と子の夜 無縁の生活 ほか amazon
「病院」カテゴリからランダム5
コの字になったこの病院の中庭には、木々の間を縫うように遊歩道が設けられており、パジャマ姿の入院患者やその家族が、何日ぶりかで降り注ぐ柔らかな陽射しを楽しんでいる。
428 ~封鎖された渋谷で~ amazon
(広めの個室の病室)部屋の中は、トイレもお風呂もついていて、簡単なソファセットもあり、堅苦しいベッドがある以外は、ワンルームマンションのようだ。
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
モグリかと思うくらいあじけない治療院
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
動物の檻のように並んだ個室
安岡 章太郎 / 海辺の光景 amazon
同じカテゴリの表現一覧
室内のようす の表現の一覧
店・施設 の表現の一覧
病院 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ