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古い蚊帳の中に、樺太 の女や、金沢の女達と三人枕を並べているのが、私には何だか小店に曝 された茄子 のようで侘しかった。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:18% 作品を確認(青空文庫)
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寝室・布団・ベッド
蚊帳(かや)
生活苦・貧しい暮らし(日々)
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前後の文章を含んだ引用
......を開けていると、溝 の処だろう虫が鳴いている。 冷たい涙が腑甲斐 なく流れて、泣くまいと思ってもせぐりあげる涙をどうする事も出来ない。何とかしなくてはと思いながら、古い蚊帳の中に、樺太 の女や、金沢の女達と三人枕を並べているのが、私には何だか小店に曝 された茄子 のようで侘しかった。 「虫が鳴いてるわよ。」そっと私が隣のお秋さんにつぶやくと、「ほんとにこんな晩は酒でも呑んで寝たいわね。」とお秋さんが云う。 梯子段の下に枕をしていたお俊さんまで......
単語の意味
侘しい(わびしい)
侘しい・・・1.心細いくて不安である。寂しくて心が満たされていない。
2.見た目が貧弱である。外見がしょぼい。
2.見た目が貧弱である。外見がしょぼい。
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檻のような寝台の格子
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