それはきっと、子供の頃のクリスマスの朝によく似ている。 目覚めた瞬間の、白く真新しい期待の感じ。そして次の瞬間、 枕元 に色とりどりのリボンがかかった、両親からの贈りものを見つける。あたたかい部屋、冬休みの到来。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:15% 作品を確認(amazon)
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......紙に書くようになるだろう。なぜなら彼は作家だから。そして今の彼にとって、あの夜以来、あて名は私でしかありえない、そんな気がする。 その作品を、私は待っている。 それはきっと、子供の頃のクリスマスの朝によく似ている。 目覚めた瞬間の、白く真新しい期待の感じ。そして次の瞬間、枕元に色とりどりのリボンがかかった、両親からの贈りものを見つける。あたたかい部屋、冬休みの到来。 決してロマンチックなことではない。赦しの、象徴。 そこに記されている答えのようなもの、妹を失ったことを埋める、ぴったりの形をした言葉。きっとビクターの犬や、箱......
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