海は透明で遠浅でどこまでもおだやかで、でもナマコだらけだった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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海
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前後の文章を含んだ引用
......。」 と私は言った。その発音の深さは歌手である彼女にはきっと伝わっただろう。もういっかい、その色っぽい笑顔でにっこり笑った。「戻って、ビーチで泳ぎましょう。」 海は透明で遠浅でどこまでもおだやかで、でもナマコだらけだった。ざばざばと歩くといちいちぐにゃぐにゃとナマコを踏んでしまう。でも遠浅すぎて、なかなか足がつかなくなったりしない。 はじめはひー、とかきゃー、とか言っていたけれど......
単語の意味
海鼠(なまこ・かいそ)
海鼠・・・ナマコ綱の棘皮(きょくひ)動物の総称。体は黒っぽい。芋虫のように細長く、イボがある。海底をゆっくり這(は)う。日本や中国では古くから食用とされ、古事記にも登場する。乾燥したものは「いりこ」で中国料理の材料、内臓の塩辛は「このわた」、卵巣を塩漬けして乾燥させたものは「このこ」という。「こ」は古称。
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海の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ここは口無しの瀬戸という袋小路のように見える海である
井伏 鱒二 / さざなみ軍記 amazon
海水は汚れてどろどろ、葬式の匂いがする。
林芙美子 / 新版 放浪記
青い海が漠々と果てもなく広がって
林芙美子 / 新版 放浪記
陸の果てには海がある。
林芙美子 / 新版 放浪記
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雨脚にたたかれて海の上一面が菊石になる
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
長い浅瀬を、なだらかな波が寄せては返す
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
一めん波が菱立 って来た
岡本かの子 / 渾沌未分
海からあがって来た風
梶井基次郎 / 城のある町にて
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