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ゼリーみたいに現実が遠のく。ゆがんで、実感がなくなる。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:46% 作品を確認(amazon)
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夢のよう・現実味がない
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......萃は立体で、しゃべったりする。髪をさらさらいわせたり、大きな口で笑ったり、食べ物をこぼしたり、なま温かい鼻血を出したりする。私の言葉に、リアルタイムで反応する。ゼリーみたいに現実が遠のく。ゆがんで、実感がなくなる。彼女に会ってから、ずっとそうだった。彼女は「N・P」そのものだ。だから、萃に恋してるのか、咲にしてるのか、状況になのか。わからなくなる。ことによると乙彦を気にい......
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夢のよう・現実味がないの表現・描写・類語(ものの性質・特徴のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ゼリーみたいに現実が遠のく。ゆがんで、実感がなくなる。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
幽霊ばなしよりもずっと非現実的な感じがした。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
(現実感がない)食事の間じゅう、十和子は一種の浮揚感につきまとわれている。椅子にすわってものを食べている身体から少し浮き上がったところに自分がいるような、あるいは、いつか水島に贈ったガラスのペーパーウェイトのなかのあの気泡によく似たものが、しきりと体内から逃れ出ようとしているような、そんな感じ。無重力とはいわないが、宇宙船の内部の人工的に作りだされた重力場にいる、そんなぎこちなさ。《…略…》夢だ。こんなふうにどうしても身体が浮いているのが夢であることの証拠だ。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(現実感なくぎこちなく歩く)身体が浮き上がっている感じはまだ続いている。駅からここまで歩く間も、靴の底と地面との間が三センチほどあいているようでどこか心もとない。不可解な劇中劇を強制的に演じさせられている大根役者みたいだ。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(現実感なく食べる)一口かじる。噛みとった肉から、今までに食べたどんな肉よりも肉らしい臭気と香味が溢れ出て口中にひろがる。まるで肉ではなく肉の記憶を口いっぱいに味わっているとでもいうような。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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次から次の事柄へ軽く移って行くこだわりのなさ
幸田 文 / おとうと amazon
どんな残酷な事件を読んでも、わたしにはさらりとしたお伽話のようにしか思えなかった。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
お決まりの話題がお決まりのレールにのって進んでいく。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
少女のように敏感な魂
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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