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泣いて泣いて泣き尽くした子供のようなぼんやりした取りとめのない心持ち
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:82% 作品を確認(青空文庫)
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ぼんやり・朦朧・ボーっとする
頭の中が真っ白・茫然自失
泣く・涙を流す
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前後の文章を含んだ引用
......ほどぬれて丸まっていた。水夫らが繋 ぎ綱 を受けたりやったりする音と、鋲釘 を打ちつけた靴 で甲板 を歩き回る音とが入り乱れて、頭の上はさながら火事場のような騒ぎだった。泣いて泣いて泣き尽くした子供のようなぼんやりした取りとめのない心持ちで、葉子は何を思うともなくそれを聞いていた。 と突然戸外で事務長の、 「ここがお部屋 です」 という声がした。それがまるで雷か何かのように恐ろしく聞こえた。葉子は思......
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ぼんやり・朦朧・ボーっとするの表現・描写・類語(その他の気分のカテゴリ)の一覧 ランダム5
頭の中は、夢でも見ているかのようにぼんやりと曇っていた。
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
古い家具を軒先に並べた古着屋があった。僕の肉体は今まで通り、僕に確認もとらず、そこに吸いこまれるように入っていく。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
意識がひどく弛緩して、暗黒植物のようにふやけて
村上 春樹 / ノルウェイの森 下 amazon
(ボーっと歩く)手や足や胴体がそれぞれ勝手に歩行の真似事をしてはいるが、身体の主は不在だとでもいうような頼りなさだ。《…略…》空っぽだ。歩いてくるもののなかに何も入っていない。《…略…》普段の陣治を突き動かす情動のすべてが、すっぽり抜け落ちてしまっていた。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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頭の中が真っ白・茫然自失の表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
それから三日間、僕はまるで海の底を歩いているような奇妙な日々を送った。誰かが僕に話しかけても僕にはうまく聞こえなかったし、僕が誰かに何かを話しかけても、彼らはそれを聴きとれなかった。まるで自分の体のまわりにぴったりとした膜が張ってしまったような感じだった。その膜のせいで、僕はうまく外界と接することができないのだ。
村上 春樹 / ノルウェイの森 下 amazon
(警察の酒田から昔の恋人が行方不明と聞かされて)いきなり真空状態のカプセルに封じ込められてしまう。酒田の声は聞こえている。行方不明。失踪届。停止した頭のどこかに、それらの言葉が意味も成さないまま引っかかっている。行方不明? 失踪届? 行方不明? 失踪届?――、誰が? 黒崎が?
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(大切な人が音信不通になり原因が自分の言動かもという不安で)体の中の何かが欠落して、そのあとを埋めるものもないまま、それは単純な空洞として放置されていた。体は不自然に軽く、音はうつろに響いた。
村上春樹 / ノルウェイの森 amazon
(歌詞を忘れて)皆がどっと笑う。そのとたん、脳みそがバリウムを飲んだように真っ白になった。
林真理子 / ウフフのお話 amazon
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泣く・涙を流すの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
くすん、と姉さんが音をたてたので、振り向くとなんでだかべそをかいていた。
よしもとばなな / 姉さんと僕「まぼろしハワイ」に収録 amazon
切ぱ詰った思いになって涙が出た。
林芙美子 / 新版 放浪記
涙の出るにまかせていた。
林芙美子 / 新版 放浪記
涙は巻紙の上にとめどなく落ちて字をにじました。
有島武郎 / 或る女
ぽろッぽろッと玉のような涙が唐筵(とうむしろ)の上に音をたてて落ちた。
加能 作次郎 / 世の中へ amazon
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「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
「あんた、俺たちの味方だろ? な、な」歯欠けの男は、野球チームのキャッチャーが審判の判定に願いを託すかのように、祈っている。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー 角川文庫 amazon
じっと畳に寝ころんでいる姿を、私はそっと遠くに離れて他人 ごとのように考えている。
林芙美子 / 新版 放浪記
「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
人間は、心の中で震える小さな弱い何かをきっと持っていて、たまに泣いたりしてケアしてあげたほうが、きっといいのだろう。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
降り積んだ雪を摘まんで、手のひらで擦 り合わせて、指に粘りついた飯粒を落とした。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
「泣く」カテゴリからランダム5
自分の心を自分の涙にひたしきって泣いた
有島武郎 / 或る女
「その他の気分」カテゴリからランダム5
濃かった霧が少しずつ薄れていくかのようにわかってくる。
百田尚樹 / 解説 児玉清「永遠の0」に収録 amazon
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