暗い太鼓のような夜の海鳴りの音
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 ページ位置:54% 作品を確認(amazon)
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波の音・潮騒
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前後の文章を含んだ引用
......白人の皮膚がこんなに汚いとは思いませんでした。うすい金色の生毛さえその上に生えているのです。最初はおかしかったがそれを聞いているうちに面倒臭くなりはじめました。暗い太鼓のような夜の海鳴りの音がわたしの心に拡ってきました。 その夜、わたしは夜勤でした。真夜中、病院を出てアパートに帰ろうとしますと、真暗な病院の構内を浅井先生が歩いているのにぶつかりまし......
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波の音・潮騒の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
波濤の音は《…略…》性急に噛みつくように聞えた。
阿部 知二 / 黒い影 (1950年) amazon
白浪が、遠近の距離感を外れて、ざーっざーっと鳴る
岡本かの子 / 金魚撩乱
入り江の細波が岩浜の縁を洗う音
三浦哲郎 / 愛しい女 amazon
黒い波が押しよせては引く暗い音が、砂のようにもの憂く響いている。
遠藤 周作 / 海と毒薬 amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
(音楽鑑賞)美声のヴィブラートが、一本の蠟燭の明かりの揺らめきのように、彼女の存在を灯していた。 段々と人心地がついてくるようだった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
吉川英治 / 銀河まつり
陽照りで乾いた大地が雨に吸いこむように、声が胸にヒタヒタとしみこむ
石坂 洋次郎 / 丘は花ざかり amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
川の水が絶壁に吸い寄せられたように慕い寄って、濃緑の色を湛えて渦巻く
菊池 寛 / 恩讐の彼方に amazon
有島武郎 / 或る女
晴れ渡った明るい海が、死をかくまっている単調な幕のようにだらりとしている
横光 利一 / 春は馬車に乗って amazon
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