ぽかん、と抜けたような青空だった。

空は深い海のように碧く、ひろびろと地平のかなたまで遠くはるかに、おなじみどりに澄んでいる。

空は海一杯を映した鏡のよう

空は無気味なほど 蒼かった。一はけの雲もなく、蒼はどこまでも広く深く続いていた。

みてるとあまりの青さに頭がぼーっとしてくるね。

まん丸の大きな月が出て、夜の山道を行く俺たちを守るように照らした。懐中電灯は必要なかった。月光を受け、木の葉が銀色に輝いていた。

漆黒の空に錐で穴をあけたようなやけに鮮明な月が、私たちを見下ろしていた。

杉山の上から青空の透いて見えるほど淡い雲が絶えず湧いて来るのを見たとき、不知不識（しらずしらず）そのなかへ吸い込まれて行った。湧き出て来る雲は見る見る日に輝いた巨大な姿を空のなかへ拡げるのであった。 　それは一方からの尽きない生成とともにゆっくり旋回していた。また一方では捲きあがって行った縁（へり）が絶えず青空のなかへ消え込むのだった。こうした雲の変化ほど見る人の心に言い知れぬ深い感情を喚（よ）び起こすものはない。

紺青の夜空を天の川が白くにじんで二つに区切る

彼女は夕月に似ている。淡い青のグラデーションにいまにも消えそうなあの白光。