声には何かトゲトゲとした冷たさがあった。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:33% 作品を確認(青空文庫)
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冷たい言い方・無愛想な口調
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......なのだろう、煤けて背骨のない藁人形のようなお婆さんが、鶏を追いながら裏の方から出て来た。 「私、尾道から来たんでございますが……」 「誰をたずねておいでたんな。」 声には何かトゲトゲとした冷たさがあった。私は誰を尋ねて来たかと訊 かれると、少女らしく涙があふれた。尾道でのはなし、東京でのはなし、私は一年あまりのあのひととの暮しを物語って見た。 「私は何も知らんけん、......
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冷たい言い方・無愛想な口調の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
出あいがしらに頬を擲(なぐ)るように冷たい口調
尾崎 一雄 / まぼろしの記 amazon
「違うよ、オカジュンがすごくないだけだよ」となかなかなセリフを吐いていた。
朝井 リョウ / 燃えるスカートのあの子「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
機械で合成して作ったような事務的な声
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
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「声・口調」カテゴリからランダム5
妻に「仕事を辞めようと思うんだけど」と切りだしたとき、「そうね」と彼女は言った。その「そうね」というのがどういう意味なのか僕にはよくわからなかったが、それっきり彼女はしばらく黙っていた。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
夢野久作 / ドグラ・マグラ
(舟をこぐ女の)歌声は平らな海面に柔らげられ、優しくうるんで耳に届いた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
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