いくらか習わされた良家的の字には違いないが、生来の強い我 が躾 の外へはみ出していて、それが却 って清新な怜悧 さを表わしているといった字体
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:48% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......いう返事を出して好いか判らなかった。何となく懐しいような、馬鹿らしいような、煩わしいような恥らわしい自己嫌悪にさえかかって、そのまま手紙を二三日放って置いた。 いくらか習わされた良家的の字には違いないが、生来の強い我 が躾 の外へはみ出していて、それが却 って清新な怜悧 さを表わしているといった字体で、それ以後五六本の手紙がかの女に来た。字劃 や点を平気で増減していて、青年期へ入ったばかりの年齢の現代の若ものに有り勝ちな、漢字に対する無頓着 さを現わしていたが......
単語の意味
清新(せいしん)
怜悧・伶俐(れいり)
清新・・・新しくて清々しいさま。新鮮で活気が溢れているさま。
怜悧・伶俐・・・利口なこと。賢いこと。頭の回転が速いこと。また、そのさま。
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