山々の向うから、次々と大軍団のように雲がせり出して来る。
三島 由紀夫 / 金閣寺 作品を確認(amazon)
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山
雲の流れ
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山の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
山が物言わんばかりに生きてると見える君の目には、この生物はかえって死物のように思いなされる。ましてや平原のところどころに散在する百姓家などは、山が人に与える生命の感じにくらべれば、惨 めな幾個かの無機物に過ぎない。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
屋根屋根の上にぽっかり島のように浮かんだ山
安岡 章太郎 / 質屋の女房 amazon
衝立岩は、澄みきった空に向かって切っ先を伸ばしている。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
前方を屏風 のように塞 いでいる山
梶井基次郎 / 蒼穹
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雲の流れの表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
雲は次々に南に向けて空を吹き流されていた。どれだけたくさん流されても、あとからあとから雲は現れてきた。遥か北方の地にそれらの雲を無尽蔵に供給する源があるに違いない。頑なに心を決めた人々が、灰色の厚い制服に身を包んで、そこで朝から晩までただ黙々と雲を作り続けているのだ。蜂が蜜を作り、蜘蛛が巣を作り、戦争が寡婦を作るように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
幾百の高速船のように黒い雲が競争する
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
冷たい風が雲の群れを東京湾の方向に吹き流していった。雲はパテでこしらえられたもののように、それぞれ不定型に堅くこわばっていた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
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「地上・陸地」カテゴリからランダム5
童話に出てくる都市のような美しい町
遠藤 周作 / 何でもない話 amazon
ドームのように広い空、海。ただ西日を眺め、恋人を横に置き、犬のようにこの美しい空気にしっぽを振っている。そういう気分。 祝福、 された時間だ。 夕日が沈むまで、ただ眺めていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
西洋種の瓜 の膚が緑葉の鱗 の間から赤剥 けになって覗 いていた。
岡本かの子 / 母子叙情
丘陵地の奥まったところにあるキャンパスは緑に囲まれていて、都会の喧騒からはきっちり一線を画した 清々しさを持っている。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
動くものの影とてない荒涼たる砂の海
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
「空・中空」カテゴリからランダム5
水っぽい春の月
吉川英治 / 無宿人国記
花火にこと寄せて、人に気づかれぬように肩を抱く
曽野 綾子 / 夫婦の情景 amazon
黒い空には、星が砥いだように光っていた。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
(昼の月)ビルの上にうす青い空があり、白い透き通った半月形の月が浮かんでいた。
向田邦子 / 大根の月「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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