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「あやかしの鼓」の皮は、しめやかな春の夜 の気はいと、室 に充ち満ちた暖かさのために処女の肌のように和 らいでいるのを指が触わると同時に感じた。
夢野久作 / あやかしの鼓 ページ位置:66% 作品を確認(青空文庫)
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軟らかい感触
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前後の文章を含んだ引用
......してイキナリ眼の前の桜の蒔絵 の鼓に手をかけると、ハッと驚いて唇をふるわしている未亡人を尻目にかけた。そうして武士が白刃の立ち合いをする気持ちで引き寄せて身構えた。 「あやかしの鼓」の皮は、しめやかな春の夜 の気はいと、室 に充ち満ちた暖かさのために処女の肌のように和 らいでいるのを指が触わると同時に感じた。その表皮と裏皮に、さらに心を籠めた息を吐きかけると、やおら肩に当てて打ち出した。……これを最後の精神をひそめて……。 初めは低く暗い余韻のない――お寺の森の暗 ......
単語の意味
春の夜(はるのよ)
春の夜・・・春の短い夜。春、夜気が肌に柔らかく、気持ちが華やぐような夜。
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太鼓の音が殷々 と轟 く。
岡本かの子 / 河明り
(鼓の)ゝゝゝ ○○○ という音をきいた時、私はその気高さに打たれて髪の毛がゾーッとした。何だか優しいお母さんに静かに云い聞かされているような気もちになって胸が一パイになった。
夢野久作 / あやかしの鼓
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雨のようにさらりとした液体ではないことは確かだった。もっと濃く粘りがあった。落ちたあともなかなかカーペットに吸い込まれず、いつまでも毛足の間に溜まっていた。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
頭髪は分解する組織から 滲み出た液体のため、 膠 で固めたように皮膚にへばりつき、
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
まるですべらかな手触りに安心を求めているかのように、色とりどりの服に順々に触っていた
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
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胸に漂っている情感の水のようなものを重く冷たく凍らせる歌
阿久 悠 / 瀬戸内少年野球団 amazon
ロックを初めて聴く老人の気分だ。ただただうるさい。
せきしろ / 去年ルノアールで 完全版 amazon
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