名前を聞くと、「まついかずと」と答えてくれた。松井和人君かと、字は雪見のほうで勝手に想像した。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:36% 作品を確認(amazon)
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......んと挨拶できるのねえ。僕、いくつ?」「三さい」男の子が指を三本立てるのに続いて、ママが「ちょうど今月で」と言った。 まどかと同い年だ。偉いなあと雪見は感心した。名前を聞くと、「まついかずと」と答えてくれた。松井和人君かと、字は雪見のほうで勝手に想像した。「おばちゃん、ぼくもすべりっこしたい」 和人君の声に雪見は、おばちゃんか……と苦笑しながらも、明るく「いいわよ」と応えた。 その返事が和人君のママとまるっきり重......
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「私ね、ミドリっていう名前なの。それなのに全然緑色が似合わないの。《…略…》まるで呪われた人生じゃない、これじゃ。《…略…》私のお姉さんは桃子っていうのよ。《…略…》ものすごくよく似合うのよ。ピンクを着るために生まれてきたような人ね。ふん、まったく不公平なんだから」
村上春樹 / ノルウェイの森 amazon
(キラキラネーム)〔好事福盧〕と書いて「こうずぶくろ」と読ませる。洋菓子の名前である。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
丹羽勘右ヱ門と、いまどきこんな古刀のような名前をぶらさげて歩こうものなら、いい笑いもので
林芙美子 / 馬の文章「(003)畳 (百年文庫)」に収録 amazon
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何を話しても生気がなく面倒くさそうだった
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
睦月の後姿が好きだ。 きれいだと思う。特に肩から腰までの線がすごくいい。絶妙の傾斜角度というか、上半身が下半身に向けてごく自然な斜線を描いてすぼまっているのだ。逞しいとか男っぽいとかいうより、きれいだなという印象をもつ。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
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