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花活はないけには、菊の花が一抱ひとかかえ分もいけられていて、空気が動くたびごとに仙人せんにんじみた香を漂わした。その香をかぐと、ともするとまだ外国にいるのではないかと思われるような旅心が一気にくだけて、自分はもう確かに日本の土の上にいるのだという事がしっかり思わされた。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:1% 作品を確認(青空文庫)
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花、植物のにおい
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前後の文章を含んだ引用
......ようではなかった。葉子は何がなしに希望に燃えた活々いきいきした心で手欄てすりを離れた。部屋には小ざっぱりと身じたくをした女中じょちゅうが来て寝床をあげていた。一けん半の大床おおとこに飾られた花活はないけには、菊の花が一抱ひとかかえ分もいけられていて、空気が動くたびごとに仙人せんにんじみた香を漂わした。その香をかぐと、ともするとまだ外国にいるのではないかと思われるような旅心が一気にくだけて、自分はもう確かに日本の土の上にいるのだという事がしっかり思わされた。 「いいお日和ひよりね。今夜あたりは忙しんでしょう」  と葉子は朝飯のぜんに向かいながら女中にいってみた。 「はい今夜は御宴会が二つばかりございましてね。でも浜のかたでも外務省......
単語の意味
香(こう)
土(つち)
・・・かいでいい匂いがするもの。いい匂いがする物質(香料)を練り固めたもの。火をつけて煙を立ちのぼらせて、香りをたたせるもの。ねり香。お香。
・・・岩石と有機物が混じって細かい粉末状になったもの。有機物は、生物の死骸およびその腐敗物、微生物などから構成されている。砂(有機物が含まれない)とは違い、植物が育ちやすい。
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