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脇差の光が走った。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳 ページ位置:73% 作品を確認(青空文庫)
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刃物で人を切る(刺す)
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前後の文章を含んだ引用
......と、路地の口をふさいだ。  だが、そこのひしめきは無益である、雲霧は、ぱっと、台所から家の中へ駈けこんだ。すがる外記の肩先へ、梯子段の途中から、チカッと、後ろなぎに、脇差の光が走った。つづいて、煙草盆、土瓶、灯のついたままの行燈まで――手当り次第に。  そこに、落ちていた三尺帯を足ですくって、雲霧は、物干しから屋根へ、踊って出た。みだれる提灯を......
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