TOP > 人物表現 > 記憶 > フラッシュバック・走馬灯のように蘇る記憶
今朝から見たり聞いたりした色々様々な事が、さながら百色眼鏡でも覗いているかのように、云い知れぬ興味と色彩とを帯びつつ、クルリクルリと眼の前で回転し初める
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:74% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
フラッシュバック・走馬灯のように蘇る記憶
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......…。すると又、不思議にも、それにつれて今の今まで私の身の上に起って来た色々の出来事が、まるで赤の他人の事のように考えられて何ともいえず面白くなって来たのであった。今朝から見たり聞いたりした色々様々な事が、さながら百色眼鏡でも覗いているかのように、云い知れぬ興味と色彩とを帯びつつ、クルリクルリと眼の前で回転し初めると同時に、たった今まで、とてもオッカナイ、物騒な相手に見えていた二人の博士が、チットモ怖くなくなった許 りでなく、ステキに面白いオモチャ見たような存在に見えて来た......
ここに意味を表示
フラッシュバック・走馬灯のように蘇る記憶の表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(恋人の言葉を聞いて、忘れられない昔の恋人の言った言葉がよみがえる)「仕事だけじゃなくて、何もかも最初から、まっさらのところからやり直したいんだ。一生に一度くらい、自分にそんな我儘を許してやってもいいかなって」 気味悪いくらい自然に、そのとき耳の奥にもう一人の男の軽やかな声が聞こえる。 〈誰でも一度や二度は人生のリセットボタンを押してみたくなるものさ。僕みたいにほんとうに押しちまう奴ってのも案外少ないみたいだけどね〉 元町かどこかのバーで、飲んでも飲んでも崩れない横顔を見せてそう言った黒崎、消えた男、壊れてしまった十和子の腕時計――。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(初恋を思い出す)彼の心はことあるごとに、二十年前の午後の教室に引き戻された。まるで波打ち際に立って、強い退き波に足をさらわれている人のように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
このカテゴリを全部見る
「記憶」カテゴリからランダム5
「昔のこと、思い出したりもされないんですか?」 「人間関係も断って、その土地から離れたら、自然と忘れていきますよ。──いや、ただ忘れようとしても、忘れられないですよ、嫌な過去がある人は。だから、他人の過去で上書きするんですよ。消せないなら、わからなくなるまで、上から書くんです。」
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
(曲を聴いて昔の友達の姿が、)びっくりするほど鮮やかに、立体的に浮かび上がってきた。まるでそこにあったいくつかの美しい瞬間が、時間の正当な圧力に逆らって、水路をひたひたと着実に遡ってくるみたいに。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
自分の眼の前にチラ付くのを、払っても払っても払い切れなくなった
夢野久作 / ドグラ・マグラ
同じカテゴリの表現一覧
記憶 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ