(唄うたいには)灰汁 のある癖の多い声が向く、それに哀愁もいくらか交る。
岡本かの子 / 巴里の唄うたい ページ位置:14% 作品を確認(青空文庫)
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歌声・歌う
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前後の文章を含んだ引用
......ンの窓から、女や男や子供がのぞく、覗かないで窓の中でしんと仕事をしながら聴いていて手だけ窓から出し、小銭を投げてやる者もある。別に好い声という訳ではない。むしろ灰汁 のある癖の多い声が向く、それに哀愁もいくらか交る。そしてもしその唄が時の巴里の物足りなく思っている感情の欠陥へこつりと嵌まり込めばたちまち巴里じゅうの口から口へ移されて三日目の晩にはもうアンピールあたりの一流の......
単語の意味
哀愁(あいしゅう)
哀愁・・・なんとなく悲しい思い。寂しそうで悲しそうな感じ。ペーソス。
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(舟をこぐ女の)歌声は平らな海面に柔らげられ、優しくうるんで耳に届いた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
すごい声量で歌われているのに、すごく遠い、夢の中でなる鈴のように聴こえた。空間をものすごい速度で、自分の色で埋めているのだ、と思った。
吉本 ばなな「アムリタ(上) (新潮文庫)」に収録 amazon
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この先、どうなって行くのかしら?」といった。 声は低かったが、胸があえぐように揺れた。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
淋しい波音のような声の響き
吉本 ばなな / キッチン amazon
力いっぱいはげしく胸 をうって叫 び
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜
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