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よくおぼえておこう。と思った。その感じを丸ごと。言葉でもなくて、順番でもなくて、よく見たり聞きすぎると忘れちゃうような、ぎゅっと胸にいれて、もうむやみに取り出さないようにして、鮮度を保っておこうって。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:79% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......った。夕食の後で、みんなくつろいでいたわ。おじいちゃんはいつもより光った目で、いつもより深い声で話した。何があっても、この人がいれば大丈夫、っていう感じがした。よくおぼえておこう。と思った。その感じを丸ごと。言葉でもなくて、順番でもなくて、よく見たり聞きすぎると忘れちゃうような、ぎゅっと胸にいれて、もうむやみに取り出さないようにして、鮮度を保っておこうって。それで、さっきおもいついて今日言ってみたの。言ってみようかなー、と思って。うまくできたか自信ないけど、大丈夫だと思う。」 母は言った。「困ったときに、自問自答す......
単語の意味
胸(むね)
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遠い祖先の代から連綿と意識下に伝わってきたような記憶
池澤 夏樹 / シネ・シティー鳥瞰図 amazon
げじげじ眉で、唇の厚いその顔は、私は何故 か見覚えがあるようであったが、考え出せなかった。
林芙美子 / 新版 放浪記
「オーストラリア」と安達クミは記憶の底を探るような声で言った。
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