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胸や腹は、指で押しても、血膿ちうみにまじった、水がどろりと流れそうに、黄いろくなめらかに、むくんでいる。ことに、むしろの裂け目から、天日てんぴのさしこんだ所で見ると、わきの下や首のつけ根に、ちょうど腐ったあんずのような、どす黒いまだらがあって、そこからなんとも言いようのない、異様な臭気が、もれるらしい。
芥川龍之介 / 偸盗 ページ位置:9% 作品を確認(青空文庫)
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膿(うみ)
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前後の文章を含んだ引用
......四十格好がっこうの小柄な女が、石をまくらにして、横になっている。それも、はだをおおうものは、腰のあたりにかけてある、麻の汗衫かざみ一つぎりで、ほとんど裸と変わりがない。見ると、その胸や腹は、指で押しても、血膿ちうみにまじった、水がどろりと流れそうに、黄いろくなめらかに、むくんでいる。ことに、むしろの裂け目から、天日てんぴのさしこんだ所で見ると、わきの下や首のつけ根に、ちょうど腐ったあんずのような、どす黒いまだらがあって、そこからなんとも言いようのない、異様な臭気が、もれるらしい。  枕もとには、縁の欠けた土器かわらけがたった一つ(底に飯粒がへばりついているところを見ると、元はかゆでも入れたものであろう。)捨てたように置いてあって、たれがしたいたずら......
単語の意味
天日(てんじつ)(てんじつ)
天日(てんぴ)(てんぴ)
異様(いよう)
首・頸・頚(くび)
胸(むね)
腹(はら)
斑(まだら・むら・ぶち)
天日(てんじつ)・・・太陽。「てんぴ」と読めば、太陽の光、またはその熱の意味。
天日(てんぴ)・・・大陽の光。または、太陽の熱。
異様・・・様子が普通とは変わっているさま。他とあまりに違っていて、変に思われるさま。
首・頸・頚・・・1.頭と胴体をつなぐ細い部分。頸部(けいぶ)。また、「頭」そのものを指す場合もある。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
・・・1.体の前面で、首と腹との間の部分。また、その内側にある心臓や肺臓、胃などの内臓。
2.(胸に宿るとされている、)心。想い。心中。
3.乳房(ちぶさ)。おっぱい。
・・・1.ヒトなど動物の、胴の下半部の前面と考えられる側。背(せ)の反対側の部分。また、その内側にある内蔵。
2.(腹の内面にあるものとして)心。考え。感情。気持ち。また、度量や度胸、気力もいう。
3.物の中央の膨らんだ部分。「指の腹」「銚子の腹」など。
4.背に対して、物の内側の部分。
・・・1.下地の色とは違う色が、不規則に混じっている模様。いろいろな色や濃淡の入りまじっている模様。また。そのさま。
2.1が転じて、ある現象が現れたり、現れなかったりすることのたとえ。はっきりした部分とそうでない部分があるのたとえ。
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