靄に透けてわずかに見える
岡本かの子 / 渾沌未分 ページ位置:92% 作品を確認(青空文庫)
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霧・かすみ・もや
ぼんやり見える
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前後の文章を含んだ引用
......だいぶとれたが、まだ草の葉や材木の片が泡 に混って流れている。大潮の日を選んであるので、流れは人数のわずかな遠泳隊をついつい引き潮の勢いに乗せて海へ曳 いて行く。 靄に透けてわずかに見える両岸が唯一の頼みだった。小初のすぐあとに貝原が目印の小旗を持って泳いで来る。薫はときどき小初の側面へ泳ぎ出る。黙って泳いでいる。生徒達は今日の遠泳会を一度も船へ......
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朝霧がうすく地上を這って、古川堤に三人の影法師が夢のようにうかびあがった。
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
(ひどい霧で人々が、光の)輪の中にうようよと音もなく蠢く、ちょうど海の底の魚群のよう
池谷 信三郎 / 橋 amazon
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「雨・霧」カテゴリからランダム5
有島武郎 / 或る女
突然、大粒の雨がかなりの勢いで降ってきたのだ。 池のボートはみな 慌てて岸を目指しているだろうな
吉本 ばなな / 血と水「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
部屋の電気のスイッチを入れた。窓ガラスについた雨の雫が、白く光って見えた。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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人間の脳髄が全身三十兆の細胞の一粒一粒の中を動きまわる意識感覚の森羅万象 を同時に照しあらわしている有様は、蜻蛉 の眼玉が大千世界の上下八方を一眼で見渡しているのと同じ事である。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
空の雲行を眺め
岡本かの子 / 巴里の唄うたい
愛子はこのとき、目を逸らしたかった。だけど、大地の両目につかまえられてしまった今、もう、視線を動かすことはできなかった。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
森鴎外 / 阿部一族
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