神去山の山頂から、白い雲がいっせいになだれ落ちていた。いや、雲じゃなく霧だ。すごく濃い霧が波のように斜面を下り、瞬く間に集落まで押し寄せていく。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
霧・かすみ・もや
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......けっこう高い位置まで登ってきていた。「おい、神おろしや」 三郎じいさんが緊張をはらんだ声を出したので、俺は鎌を振るう手を止めた。ヨキは神去山のほうを見ている。 神去山の山頂から、白い雲がいっせいになだれ落ちていた。いや、雲じゃなく霧だ。すごく濃い霧が波のように斜面を下り、瞬く間に集落まで押し寄せていく。 全員がなんとなく、清一さんのもとに集まった。ヨキが小声で鋭く、「ノコ!」と呼ぶ。斜面で遊んでいたノコが駆けてくる。気のせいかもしれないけど、尻尾の巻きがいつに......
ここに意味を表示
霧・かすみ・もやの表現・描写・類語(雨・霧のカテゴリ)の一覧 ランダム5
薄い霧が、谷のほうから這いあがって足もとを流れていく。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
太陽は、少し西のほうに寄ってかかり、幾片かの蝋 のような霧が、逃げおくれてしかたなしに光りました。
宮沢賢治 / 風の又三郎
このカテゴリを全部見る
「雨・霧」カテゴリからランダム5
霧にぬれ透 った登山服や毛布なども並みたいていの重さではありません。
芥川龍之介 / 河童
葉に雨がぶつかり、小石を屋根に散らしたような音があちこちから聞こえる
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
同じカテゴリの表現一覧
雨・霧 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ