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(小さなコンサート会場)クラシック・ギターに最適な会場は、本来は、演奏者の意識が、客席の隅々にまで届く程度の規模である。それがこの楽器を、聴く者にとって特別、親密な存在にしている。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:8% 作品を確認(amazon)
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......言って生きている。痛ましいほど必死に。そうしてほとんど、死によってしか齎されない完全な静寂。……』 蒔野はそれを、もう何年にも亘って、舞台上で感じてきていた。 クラシック・ギターに最適な会場は、本来は、演奏者の意識が、客席の隅々にまで届く程度の規模である。それがこの楽器を、聴く者にとって特別、親密な存在にしている。彼自身が性に合っていると感じるのも、その理由のためだった。 聴衆の大半はクラシック・ファンであり、年季の入ったギター愛好家であり、その他、彼をテレビのトーク番組......
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(ギターコンサート)《黒いデカメロン》の一曲目〈戦士のハープ〉が、緊迫した、ほとんど魔術的なほどに広大な二オクターヴの跳躍で始まると、会場はもう、つい今し方までとは別の空間になっていた。反復的な旋律が次第に空気を濃くしてゆく中で、ギターの長音が、会場の最も遠いところにまで何にも遮られることなく、真っ直ぐに伸びてゆく。この曲をよく知っている者、知らない者が、それぞれに、その 縹渺 たる響きに驚いた。  それがまるで一つの予告であったかのように、蒔野はその後、一曲ごとに、とても同じ一本のギターで弾いているとは思えないほどの多彩な表現で、次々と、新鮮な音楽的風景を現出させていった。  かつての一分の隙もない、あまりに完璧に律せられた世界とも違って、今はむしろ、音楽そのものに少し自由に踊らせて、それを見守りつつ、勘所で一気に高みへと導くような手並みの鮮やかさがあった。それもまた、長い〝スランプ〟の果てに、彼に生じた一つの変化だった。  聴衆の感嘆は、楽曲が終わる度に拍手に熱を加えていった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon関連カテ演奏する・楽器を鳴らすギター・バイオリン・弦楽器コンサート会場
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