灯のともった切抜万燈のように、沢山の窓があり、その内部は燈火で煌 いている。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:19% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
ビル・建物
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......ような顔をした。彼女は、もてあますように両方の腕を頭の上で組み合せ、窓の前へ立った。 とっぷり暮れた寒い夜を透して、同じ寄宿舎の、鍵のてに突き出した翼が見えた。灯のともった切抜万燈のように、沢山の窓があり、その内部は燈火で煌 いている。カーテンの引いてない一つの窓から、凍ったような外気越しに、若い女の頭や、白い上衣の肩がちらちら見えた。どの窓の中も平和で暖かくて、人に知られぬ幸福が舞い降りてい......
単語の意味
煌く・煌めく・燦めく(きらめく)
煌く・煌めく・燦めく・・・キラキラと光り輝く。存在が輝かしくて人目をひく。
ここに意味を表示
ビル・建物の表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ビルの壁面を彩る碁盤目状の窓明かりの模様は、ついたり消えたりし、ある文字になろうとしていた。ビル自体が巨大な長方形の墓石とすれば、窓の明かりによって形造られる文字は墓碑銘に見える。
鈴木 光司 / リング amazon
九階建てで、雨が降ってもいないのに、湿気を感じさせる、陰気な鼠色(のマンション)
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
このカテゴリを全部見る
「家・建物」カテゴリからランダム5
装飾用の洒落たレンガ
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
その家は 櫟(くぬぎ) の生垣の丈が高く、庭先の植木も大きく枝葉を伸ばしている。門柱の木の表札の墨文字が、すっかり色褪せていた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
ステーキハウスと寿司屋がわずかな客を奪い合う一角に、喫茶店『日吉茶房』はあった。
東川 篤哉 / 謎解きはディナーのあとで 2 amazon
同じカテゴリの表現一覧
家・建物 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ