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かすかに淡く春の 匂いがする、肌寒い夜だった。コートの薄い生地を通して、甘い夜風が体を包み込んできた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
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夜の空気
晩冬・春先
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前後の文章を含んだ引用
......わかった。 つきつめすぎれば、私も、誰もが、真由になるのかもしれないから。 二時になって店は終わり、後かたづけをして外へ出た。雨はすっかりあがって星が出ていた。かすかに淡く春の匂いがする、肌寒い夜だった。コートの薄い生地を通して、甘い夜風が体を包み込んできた。 お疲れ様、と解散して、竜一郎と二人になった。私はたずねた。「タクシーでかえる?」「それしかないだろ。」「じゃあ、私を落っことしていってくれる?」「いいよ、通り......
単語の意味
肌寒・膚寒(はださむ)
体(からだ)
肌寒・膚寒・・・秋が深まって、肌に少し寒さを感じること。秋冷え。
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
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夜の街の空気が、未だに海のうねりのように肌に蘇って消えなかった。
黒井 千次 / 群棲 amazon
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晩冬・春先の表現・描写・類語(春のカテゴリ)の一覧 ランダム5
雪解けの清冽な水が土壌を洗う春
奥泉 光 / 石の来歴 amazon
小川のせせらぎの音が思いなしか明るさを増したよう
永井路子 / 朱なる十字架 amazon
金魚売りが天秤棒 をになって、無理にも春をよび覚 ますような売り声を立てる季節にはなった
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
黎明 の薄い光が射し込む
阿刀田 高 / 捩れた夜「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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もう後戻りしない確かなぬくもりが風に感じられた。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
木の芽 の色、玲瓏 な空、もえる陽炎 、まことに春らしい山村の春。
吉川英治 / 増長天王
晩春から初夏へ移り変わる山里の、新緑の美しさ
池波 正太郎 / 剣客商売 amazon
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金魚売りが天秤棒 をになって、無理にも春をよび覚 ますような売り声を立てる季節にはなった
有島武郎 / 生まれいずる悩み
(二月の)春をほのめかすような日
有島武郎 / 或る女
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