苦い清涼剤でも飲んだように胸のつかえを透 かしていた。
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:91% 作品を確認(青空文庫)
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爽快・すっきり・清々しい気分
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前後の文章を含んだ引用
......なくこだわってしまっていつまでも晴れなかった。葉子は口びるだけに軽い笑いを浮かべながら、胆汁 のみなぎったようなその顔を下目で快げにまじまじとながめやった。そして苦い清涼剤でも飲んだように胸のつかえを透 かしていた。 やがて事務長が座を立つと、葉子は、眉 をひそめて快からぬ顔をした木村を、しいてまたもとのように自分のそば近くすわらせた。 「いやなやつっちゃないの。あんな話でもし......
単語の意味
清涼(せいりょう)
胸(むね)
清涼・・・涼しくて爽やかなこと。すがすがしいこと。適度に冷たくて気持ちがいいこと。また、そのさま。
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ほこりまみれの自分の心まで、ざばざば洗ってくれるようだった。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
つかえていた澱が吐き出されるかのように、鬱病から抜け出す
萩原 葉子 / 蕁麻の家 amazon
寝足りた朝のように平凡な雑草まで眼をとめて眺めたい
横光 利一 / 厨房日記 amazon
芥川龍之介 / 鼻
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彼女はほんの少し微笑んだ。そしてその四分の一センチほどの微笑みはもとに戻すのが面倒だからという理由だけでしばらくのあいだ口もとに留まっていた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
有島武郎 / 或る女
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前途には確かに光明が見え出して来ました。
有島武郎 / 或る女
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朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
いい気持の溜息を、鯨のように吹き上げて
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
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