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二本のマストは釣竿 のようにたわんで、ビュウビュウ泣き出した。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:12% 作品を確認(青空文庫)
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曲がる・しなる・湾曲する
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前後の文章を含んだ引用
......しの震動を伴ってドッ、ドッ、ドッ……と響いていた。時々波の背に乗ると、スクリュが空廻りをして、翼で水の表面をたたきつけた。 風は益々強くなってくるばかりだった。二本のマストは釣竿 のようにたわんで、ビュウビュウ泣き出した。波は丸太棒の上でも一またぎする位の無雑作で、船の片側から他の側へ暴力団のようにあばれ込んできて、流れ出て行った。その瞬間、出口がザアーと滝になった。 見る見る......
単語の意味
撓む(たわむ)
撓む・・・まっすぐのものが力を加えられて、そり曲がった状態になる。
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ひろびろとした水郷の其処此処に浮ぶ舟がうごくともなくうごいている。
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