(みぞれ)庭の天井を見上げた。硝子 は湯気で曇っているが、飛白 目にその曇りを撥 いては消え、また撥く微点を認めた。霙 が降っているのだ。
岡本かの子 / 河明り ページ位置:26% 作品を確認(青空文庫)
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雪
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前後の文章を含んだ引用
......おうか。この娘は、何かしきりに心に思い屈している――と私は娘に対する私の心理の働き方がだんだん複雑になるのを感じた。私はいくらか胸が弾むようなのを紛らすために、庭の天井を見上げた。硝子 は湯気で曇っているが、飛白 目にその曇りを撥 いては消え、また撥く微点を認めた。霙 が降っているのだ。娘も私の素振りに気がついて、私と同じように天井硝子 を見上げた。 合図があって、私たちは再び茶室へ入って行った。床の間の掛軸は変っていて、明治末期に早世した美術院......
単語の意味
白目(しろめ)
白目・・・1.眼球の白い部分。 ⇔ 黒目(くろめ)。
2.冷たい、悪意のこもった目つき。冷淡な、軽蔑した目つき。白い目。
2.冷たい、悪意のこもった目つき。冷淡な、軽蔑した目つき。白い目。
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雪が飛白模様に見える程度に降る
三浦 朱門 / 犠牲 amazon
降り落ちた雪もまた吹き上げられて、白い布のように飛ぶ。
川端 康成 / 二十歳「川端康成全集 第5巻 小説 5」に収録 amazon
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枝から雪が滑って煙のように散る
大仏 次郎 / 雪崩 (1953年) amazon
雪の凍みる音が鈴のようにきこえるのだ。
深田 久弥 / あすなろう「あすならう・オロツコの娘 (1954年) (現代日本名作選)」に収録 amazon
窓の向こうで風に揺らめいている雪
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
吹雪が、土間の中へ、斜めに、白い光の縞を投げこんで、妖しげなすすり泣きを吹き攫 った。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
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