バーテンは、城戸より少し年上くらいの男性で、いいシェイカーの振りっぷりだったが、あろうことか、ライムの実を搾らず、市販のジュースを使っていて、カクテルの味は最低だった。
平野啓一郎「ある男」に収録 ページ位置:33% 作品を確認(amazon)
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......は、バラライカを愛飲していたが、あの時はなぜか急にこれを飲みたくなって、以後、青年時代にあれほど耽溺したコアントローの甘みに、もう戻れなくなってしまっていた。 バーテンは、城戸より少し年上くらいの男性で、いいシェイカーの振りっぷりだったが、あろうことか、ライムの実を搾らず、市販のジュースを使っていて、カクテルの味は最低だった。そして、「美味いウォッカ・ギムレットを作ってくれた人」という美涼の印象は、彼女の、どことなく倦怠感のある気楽な雰囲気と相俟って、城戸の中で一層、蠱惑的な光を灯し......
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店は、カウンター越しにライトアップされた観葉植物を眺める 洒落 た店で、その生い茂る緑から漏れる光を浴びて、色々のウィスキーやリキュールのボトルがきれいだった。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
気怠いジャズピアノが店内に流れていて
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(BGM)シェーカーが振られたり、グラスが触れあったり、製氷機の氷をすくうゴソゴソという音がしたりするうしろでサラ・ヴォーンが古いラブ・ソングを唄っていた。
村上 春樹 / ノルウェイの森 下 amazon
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(療養所)窓の外には防風の役目を果たす松林が広がっている。密に茂った松林はその療養所を、活気のある現実の世界と隔てる大きな仕切り壁のようにも見えた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
雨の日には運転手が見落としそうなくらいの惨めな駅
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
(校舎)空き地の中にぽつんと建っているそれは、昔、博物館で見た恐竜の頭蓋骨を思い起こさせた。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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